2012年11月28日水曜日

メルカバ(イスラエル国防軍戦車)

情報元:Wikipedia(メルカバ)

メルカバ(英: Merkava、ヘブライ語: מרכבה(ヘルプ / リンク))は、イスラエルが開発した第三及び第三・五世代主力戦車のシリーズであり、イスラエル国防軍で運用され、イスラエルの特殊な事情を色濃く反映した設計となっている。 メルカバとは、ヘブライ語で騎馬戦車(Chariot)を意味する。

1967年の第三次中東戦争と、フランスからの武器供給停止に直面したイスラエルに対し、イギリスはチーフテンを元にした主力戦車の共同開発を申し出、契約が行われた。しかし、1969年からのアラブ諸国からの圧力と、それに伴うイギリスの対中東戦略の見直しにより、この契約はキャンセルされた。
1973年の第四次中東戦争の際には、アメリカ軍の予備役に編入されていた戦車が提供されていた。この戦争において、イスラエルのような小国は、戦闘において過度の死傷者を出すことに耐えられない、という教訓を得た。 これらの経緯を踏まえ、イスラエルは1970年に独自の主力戦車を開発することを決定する。タル将軍が率いる開発チームは、イスラエルの戦場の独自性とこれまでの教訓に基づき、乗員の保護、生存性を重視した戦車の設計を行った。こうしてイスラエル国産戦車「メルカバ」の開発は、イスラエル政府により1977年5月13日に承認された。
メルカバの開発には、建国以来繰り返された対アラブ戦争における膨大な戦車戦のデータと、多くの戦車、軍用車輌の改良と再生で培ったノウハウやインフラが活用されている。特にセンチュリオン(ショット)の改良における実績は大きく、最初のプロトタイプはセンチュリオンを改造して製作され、ホルストマンサスペンションの採用など影響を受けた部分も大きい。